研究部からのひとこと

2016.11.09 「日文研問題」について(倉本一宏教授)

 1985年に「国際日本文化研究センター」設立構想が公にされ、翌86年に設立準備室が発足すると、歴史学関係の各学会では、これに反対する運動が沸き起こり、計画の「白紙還元を重ねて要求」するような「声明」の発表が相次いだ。日本歴史学協会は「「国際日本文化研究センター」特別委員会」を設置し、シンポジウム“「国際日本文化研究センター」の現状と問題点”を開催している。

 しかし、実際に日文研が発足すると、これらの運動は段々と下火になり、「委員会」の動きも、少なくとも外部からは見えなくなっていった。

 今般、『日本研究』の特集の一環として、9月11日に、当時、批判の最先端に立っておられた宮地正人氏、その下部にあった仁藤敦史氏と、日文研の井上章一さんによる鼎談を行なった。その結果、1994年を以て、「日文研が自由な研究の場であることが『確認』された」ということで、「委員会」が解散されたことを知らされた。「もっと早く言ってよ」という感じではあったが、とまれ、この時点で、日文研は健全な研究機関として彼らに「認定」されたことになる。

 

倉本一宏教授 紹介ページ
http://research.nichibun.ac.jp/ja/researcher/staff/s065/index.html