研究部からのひとこと

2017.03.01 日文研の輝き(佐野真由子准教授)

 初めて日文研を訪れたのは、1994年10月、1週間にわたって開催された「日本研究・京都会議」の折でした。私は、当時国際交流基金が刊行していた専門誌、季刊『国際交流』の駆け出し編集担当でした。日本を含めて文字どおり世界中から、500人を超える第一線の日本研究者が日文研に集い、すべての会議室、ホールから中庭に至るまで、談論風発の趣に満ちていました。国際的な切磋琢磨のなかで日本に関する研究を深め、盛り上げていこうという希望にあふれた研究所の存在は、感動とともに胸に刻まれました。

 2007年9月、日文研設立20周年記念国際シンポジウム「日本文化研究の過去・現在・未来――新たな地平を開くために」が開かれたときには、前任校で教職に就いており、招かれてコメンテーターを務めました。94年の会議よりもコンパクトなものではありましたが、国際的な日本研究の推進という、今日まるで新しい論題であるかのように問われているテーマの、すでにかなり成熟した諸側面が整理され、活発に議論されていたことを、新鮮に記憶しています。

 お誘いを受けて2010年に着任した日文研は、しかし、だいぶ様相が異なっていました。30周年というきっかけによって、日文研が再び、国際的な研究の潮目をつくり出し、自ら輝こうとすることができるように――日文研のためだけではなく、日文研を存在させている社会のために――微力を尽くしたいと思います。

 

佐野真由子准教授 紹介ページ
http://research.nichibun.ac.jp/ja/researcher/staff/s015/index.html