研究部からのひとこと

2017.04.26 妖怪データベースを覗いてみませんか?(今井秀和機関研究員)

 日文研には妖怪に関する幾つかのデータベースがあります。中でも便利なのが「怪異・妖怪伝承データベース」(以下「伝承DB」)および「怪異・妖怪画像データベース」(以下「画像DB」)の2つです。これらは一般家庭のパソコンやスマホからも気軽にご利用できます。

 2002年に公開を始めた伝承DBには、近代以降に採集された民俗資料や、江戸期の随筆に記された怪異・妖怪記事が収録されており、妖怪の呼称(例:河童)や地域(例:近畿)、キーワード(例:相撲)などから検索を行うことができます。
 伝承DBは、研究・教育のための利用のほか、一般の方による趣味的な閲覧の対象としても広く使われています。また、ときには小説などの実作者にも素材を提供しているようです。

  一方の画像DBでは、絵画に描かれた妖怪たちを、もとの絵から一体ずつ切り抜いてデータ化してあります。その原資料は日文研所蔵のものをはじめとした、近世から近代にかけての妖怪絵巻や草紙類、あるいは売薬の袋に描かれた絵などです。
 画像DBでは、妖怪の名称から画像を検索できるほか、絵画に描かれてはいるが名前の分からない妖怪たち(例:百鬼夜行絵巻に描かれた貝の妖怪)を、姿かたちの特徴(例:貝)からキーワード検索することも可能です。

  さらに画像DBで検索できる個別の妖怪の画像は、元になった資料の全体像を収める他のDBにもリンクしています(「怪異・妖怪絵姿DB」、「絵巻物DB」、「風俗図絵DB」、「鯰絵コレクション」、「ちりめん本DB」など)。もちろん、画像DBを経由せず、直接これらのDBにアクセスすることもできます。

  1999年に伝承DB構築の作業を開始した怪異・妖怪データベースプロジェクトは、2017年で18周年を迎えます。実に、日文研の歴史の半分以上を、ともに歩んできたことになります。現在進行形で拡張を続ける怪異・妖怪データベースを、ちょっと覗いてみませんか?