研究部からのひとこと

2017.05.10 はじめての日文研、これからの日文研(呉座勇一助教)

 私が日文研に着任したのは2016年10月だが、最初に日文研に足を踏み入れたのは、数年前のことである。大学院時代の先輩である榎本渉氏(現:研究部准教授)が日文研に赴任したので、京都で行われる学会に参加するついでに榎本氏に会いに行ったのである。バスに乗っていると、どんどん坂を登っていくので、本当にこのバスで正しいのか不安になった。無事に日文研に着いて榎本氏に挨拶すると、鎌倉時代には慶政というお坊さんがこの近くに庵を結んでいたと教えてくれ、本がうず高く積まれた研究室で一心不乱に研究している氏が平成の隠者のように見えたことを覚えている。

 日文研がどこか浮世離れした組織のように外から見られるのは、教員の方々の個性もさることながら、山の中と言っても過言ではない立地環境によるところが大きいのではないか。思いがけず私も“仙境”の住人となったが、着任後の所員会議では毎回のように日文研改革について深刻な議論が交わされており、どうも“仙境”ではいられないようである。日文研が普通(?)の研究機関になるのであれば、便利な町中に移転してほしいと願うのは欲張りだろうか。

 

呉座勇一助教 紹介ページ
http://research.nichibun.ac.jp/ja/researcher/staff/s377/index.html