研究部からのひとこと

2017.06.21 桂米朝関係資料のデジタル化について(古川綾子特任助教)

 2012年2月から週1日、落語家桂米朝さんの御自宅にうかがい、長年にわたり収集された書籍やプログラム、レコード、自筆原稿などの関係資料の整理・調査に取り組んでいる。日文研での仕事が始まってからも大衆文化研究に関わることとして、週1日変わらずに通わせてもらっている。高校2年生の時に大阪サンケイホールの桂米朝独演会に行き、それからずっとファンだった。落語界初の文化勲章を受章されて以来、展覧会も6回開催され、それらの準備にも関わったが、整理・調査はまだ終わらない。米朝さんの師である作家正岡容と四代目桂米團治の書簡や、桂南天や三遊亭志ん蔵など明治・大正時代の噺家から託されたネタ帳や小道具などの貴重な落語資料、1960年代にさかのぼる自身の高座の録音資料など。保存状態の良い資料が多いものの、次の時代に継承するためにデジタル化は必要だ。でも、SPレコード1枚をデジタル化するのに最低15分、大判ポスターをスキャンする場合も同じくらい時間がかかる。山と積まれた資料を前にすると焦燥感に駆られるが、デジタル化した資料が活用されることを信じて作業を続けている。

 

古川綾子特任助教 紹介ページ
http://research.nichibun.ac.jp/ja/researcher/staff/s404/index.html